米人気シリーズ映画の新作「アメイジング・スパイダーマン」(マーク・ウェブ監督)が、来年6月30日から世界に先がけ日本で公開されることが26日、分かった。配給のソニー・ピクチャーズによると、東日本大震災から復興に立ち上がる日本に、スパイダーマンの勇姿をいち早く見てもらいたいと、本国側が世界最速公開を決定。米国では7月3日に公開される。大規模作品で、日本の公開が先行するのは珍しい。

 「スパイダーマン」にとっては、今回の被害は遠い話ではなかった。01年9月11日、ニューヨークを中心に同時多発テロが起こった際、翌年公開を控えた「スパイダーマン」1作目のプロモーションが展開中だった。スパイダーマンの舞台といえばニューヨークで、予告編やポスターには倒壊した世界貿易センタービルが使われていた。宣伝素材はすべて回収され、公開延期かという事態になった。しかし、コミック版で、消防士や警官を助けるスパイダーマンが登場し、市民からは勇気付けられたなどの声が上がった。映画も翌年公開することができた。

 これまで3作はトビー・マグワイアが主演したが、新作は「ソーシャル・ネットワーク」で主人公の友人を演じたアンドリュー・ガーフィールドが主演する。