日本版ファッションブロガー「ブロギャ」が世界を変える!

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Nicky

去年より欧米ではファッションブロガーが旋風を起こしている。1日のアクセス数が3万5000にも達するルミ・ミリーや、シカゴ在住で若干15歳のタヴィ・ケヴィンソン、スペイン在住ギリシャ人で、数ブランドのマネージャーを手がけるジーナ・チャコプリアなどは、2011年に入ってから日本のファッション誌でも注目されるようになってきた。
彼女たちは、ブランドのイメージガールに起用されたり、雑誌の表紙を飾るなど、活躍の幅を広げている。

一方で、日本でも携帯向けのブログサービスCROOZ blogを中心に、10~20代前半の女子が自分撮りを載せるブログが増え、その中からファッション誌のモデルへと進出する例が増えている。
また、読者モデルでも雑誌側が積極的にブログを開設させ、日常のスナップやファッションアイテムなどを紹介する例が珍しくなくなってきた。

そんな中、ブログギャル=「ブロギャ」をフォーカスし、2010年7月に創刊された『Nicky』(竹書房)*1 は、渋谷・原宿のストリートファッションのブランド・グラビアなどだけではなく、ブログのPVアップのノウハウや、綺麗に撮る写メのテクニックなども特集ページを組んでいて、これまでの女性ファッション誌とは一線を画した誌面作りをしている。

*1 Nickyオフィシャルサイト

http://www.nickygirl.jp/[リンク]

「ブロギャ」の中心的な存在が、てんちむ。その正体はNHK教育『天才てれびくんMAX』のテレビ戦士で「カリスマ小学生」との異名も取った橋本甜歌だ。精神的に不安定だった時期があり、一時芸能界から離れていたが、CROOZ blogでギャルである素の自分を出すことにより復活。今では渋谷代表のギャルモデルとして雑誌やテレビなどで活躍の場を広げている。
てんちむは毎月『Nicky』とニコニコ動画がコラボして放送している『にきにき☆Nicky』でも、多くの「ブロギャ」とともに出演、司会役を務めており、本音丸出しのぶっちゃけトークが人気だ。
また「おしゃPブロギャ」として神田笑花らは、服やアパレルサイトのプロデュースを手がけるようにもなっている。単に広告のモデルになるのではなく、実際の商品や販売サイトにも彼女たちの意見が反映されるようになっているのは、新たな潮流といえるだろう。

一方で、原宿でも雑誌『KERA!』の読者モデルが積極的にブログでの発信をしていて、人気の原動力になっている。その代表格が、今年CDデビューを果たし大ブレイクをしたきゃりーぱみゅぱみゅだ。
彼女も、変顔を作り撮った写メを公開したり、独特な言葉使いが「きゃりー語」と呼ばれるなどブログで人気の火が付いた存在になる。
他にも、さこち、ゆらといった『KERA!』の読モもブログを中心に個性的な言動やライフスタイルを発信し続けて、読者の支持を得ている。

きゃりーぱみゅぱみゅ

今、渋谷と原宿のファッションは彼女たち読者モデルのブロガーの存在を軸として、相互に交流して融合が始まっている。
7月17日に開催されたファッションエンターテイメントショー『MARBLL Collection2011』では、てんちむときゃりーが主演し、3011年の未来から2011年の日本を旅し「KAWAII」文化に触れる、というストーリーが展開された。
二人は、3011年に戻る前に、「今度、きゃりーの服を着てみたい」「わたしもてんちむの服を貸してほしい」と言い合う。2011年の渋谷と原宿のファッションシーンを象徴するようなシーンだった。

10代の少女たちは、「ブロギャ」の活躍を見て、様々な場面に合わせてファッションを選び、より自分らしい姿を求めて自らもブログで発信する。そんな好循環か生まれつつある。

そんなシーンに合わせるように、渋谷パルコは30周年企画として、原宿のカリスマ的ショップ『6%DOKIDOKI』のポップアップショップを8月19日から30日までの期間限定でオープンする。*2

*2 6%DOKIDOKIポップアップショップオープン

http://www.parco-shibuya.com/page/special/?view=page73[リンク]

20日には、きゃりーが「もしもし原宿 渋谷でウェイウェイ」と題してパルコの一日店長に就任。CD『もしもし原宿』のほかに、自叙伝『Oh! My God!! 原宿ガール』の購入者対象とした握手会や『6%DOKIDOKI』のオーナー兼ディレクターの増田セバスチャン氏とのトークショーなどが行われる。

てんちむやきゃりーを代表とした、新時代のストリートファッションを牽引するブロギャの存在は、今後ますます大きくなる。彼女達が渋谷・原宿のファッションシーンのみならず、エンターテイメントの世界も変えていくのは、そう遠くないのかもしれない。

※画像: 1枚目Nicky表紙(竹書房様)、2枚目きゃりーさん画像(使用許諾済)

※この記事はガジェ通ウェブライターの「ふじいりょう」が執筆しました。あなたもウェブライターになって一緒に執筆しませんか?
乙女男子。2004年よりブログ『Parsleyの「添え物は添え物らしく」』を運営。ネット、メディア、カルチャー情報を中心に各媒体に記事を提供している。

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