横浜の球団売却を巡る問題で、巨人渡辺恒雄球団会長(85)が4日都内で、横浜の親会社であるTBSホールディングス(HD)と携帯端末向けゲームサイト「モバゲー」の運営会社ディー・エヌ・エー(DeNA)との球団売却交渉について関与していないことを強調した。「モ、モグ、モガベーか?

 報道ではオレが知っているように書かれているが、本当に何も知らんのだよ。携帯電話でゲームが出来るのか?

 85歳の活字人間だからそういう幻みたいなこと分からんのだよ」と、困ったように口を開いた。

 交渉の行方は語らなかったが、オーナーの心得については阪神の久万元オーナー(故人)とのエピソードを交えて説いた。かつて久万元オーナーから「読売新聞ばかりもうけている」と責められたことがあったが、「球団保有から25年間赤字という投資の元に今日の巨人がある」と反論。ところが「阪神は60年間赤字で、ここ数年黒字になった」とやり返されたという。「久万さんのような苦労人がいれば。やるなら50年規模で、球団が赤字になっても育てるくらいの気持ちで。オーナーというのはそれだけの情熱を持ってやらないとね。モ、モバゲーにあるのかどうか知らない」とまくしたてた。

 TBSHDが球団売却する意向については容認の姿勢を示した。「TBSは十分苦労した。オレがけしかけて迷惑をかけた。あそこは球場(横浜スタジアム)の資質が悪い。知事や市長がみなとみらいに立派な球場を造ればいい。それでダメなら草薙でもどこでも行かざるを得ない」と、従来通りの私見を述べた。