書籍電子化代行業者に作家ら質問書 著作権違反を懸念
五木寛之さん、ちばてつやさんや出版社など
所有する本や漫画などを自ら電子化する「自炊」の代行業者約100社に対し、作家や漫画家ら計122人と大手出版社7社が6日までに、作家の許諾なしで複製を代行するのは著作権法違反の懸念があるとして、連名で質問書を送った。
送付者は五木寛之さん、ちばてつやさんら個人のほか、講談社、集英社などの出版社。
同書では、多くの代行業者が「著作権者の許可を得た書籍のみ受け付ける」などと掲げているが「今回質問書を送付した作家らは許諾したことはない」として、今後も事業を継続するかどうかなどを質問。16日までの回答を求めている。
「自炊」は書籍を裁断、スキャンしてデータ化し、端末などにダウンロードする仕組みで、個人の私的使用のための複製は認められている。質問書は「収益還元のない書籍のスキャン事業が既成事実化し、著作権保護の施されていない電子データが大量に出回ると、作家・出版社への影響は深刻」としている。〔共同〕