政権延命・解散総選挙のために原発を再稼働させないという判断は異常である。(中川秀直) | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

政権延命・解散総選挙のために原発を再稼働させないという判断は異常である。(中川秀直)

菅政権は昨日、突如、全国の原子力発電所でストレステスト(耐性調査)と呼ぶ追加的な安全検査を実施すると表明した。佐賀県知事の官邸訪問直前の表明である。

玄海原発2、3号機再開を容認する姿勢だった地元自治体は、菅政権への不信感を募らせている。これは第二の普天間基地問題になりかねない。仮に、次の政権が再稼働をお願いしても、地元自治体は受け入れが困難になるのではないか。

このやり方でいけば、54ある原発すべてが1年以内に止まることになるだろう。

これが菅首相の政治決断で浜岡原発を停止を指示したことの結果である。これが「脱原発」の意味なのか。

菅首相は、6月19日のインターネット中継した国民対話で、定期検査で停止中の原発再稼働について「安全性が確認されたら順次再稼働していくと海江田氏が言ったが、私も全く同じだ」と発言していた。

なぜ、変節したのか。玄海原発再稼働にゴ―サインを出すと、「脱原発」の旗手としてのイメージが失墜し、「脱原発解散」ができなくなるからか。

菅首相には、深刻な電力不足が懸念される夏に電力供給に責任を持つのが首相の最大の責務との自覚が欠落している。

政権延命・解散総選挙のために原発を再稼働させないという判断は異常である。

このような権力を私物化している菅首相を民主党も抑えられないようだ。

菅首相には望み通り「脱原発」解散させて、民意が菅民主党政権を退陣させるしかない。

(7月7日記)中川秀直