ECRRクリス・バズビー博士の「県民健康管理調査」に対するコメント | 脱原発の日のブログ

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12月8日は1995年、もんじゅが事故を起こして止まった日。この時、核燃料サイクルと全ての原発を白紙から見直すべきだった。そんな想いでつながる市民の情報共有ブログです。内部被ばくを最低限に抑え原発のない未来をつくろう。(脱原発の日実行委員会 Since 2010年10月)

ECRRクリス・バズビー博士の「県民健康管理調査」に対するコメントです。 http://peacephilosophy.blogspot.com/

クリス・バズビー: 福島県「県民健康管理調査」検討委員会のプロジェクト
と報告書についてのコメント > 人体汚染の測定結果について
109人を対象にしたと思われる被ばく調査の測定結果が載っています。

…『平成23年度第3回福島県「県民健康管理調査」検討委員会次第』の
内容については一見しただけで

(1) 記述が科学的に不適切。
(2) 79人分のデータが示されていない。
(3) 甲状腺のガンマ線スキャンが行われたがその結果が示されていない。
(4) アルファ線およびベータ線を出す核種の測定が行われていない。

ということが言えます。


原子力発電推進派に都合のよい解釈がなされている点について

 測定結果にはさほど紙面がさかれていないのに、誤ったコメントやひどく
危険な方向に捻じ曲げられた「科学的説明」が長々と述べられています。いくつか例をあげてみます。

県民健康管理調査(報告書9ページ以降参照)

適切な健康調査項目を設定せずに、主に心理的精神的問題に的を絞った調査を
行おうとしているのは実に奇妙です。しかしながら、その理由はこの管理調査
と言う名称に如実に示されています。疫学調査ではないのです。

結論

この健康管理調査に関する文書は、県当局が放射線被ばくの健康影響を隠すための計画を推進する立場にあることを早々と示す衝撃的なものです。

以前の(チェルノブイリ の:訳者加)経験から、以下に示す様々な方策が講じられるだろうと予測できます。

(1) 放射線曝露量を少なく見積もる
(2) 被ばく核種をセシウムとヨードだけに限る
 (3) 健康影響を調査しない
 (4) いかなる健康被害も精神的なものであると言い逃れる

日本もソ連と同じ対処をすることがはっきりしました。

チェルノブイリ事故後に駆使されたすべての戦術が福島で再び行われています。

勧告

1. 「県民健康管理調査」検討委員会は、法廷で心神喪失および共同謀議の有無について審問を受ける必要がある。

2. 当局とつながりのない独立した機関による健康調査を実施すべきである。

3. アルファ線発生核種およびオートラジオグラフィーによる粒子検査などの生体資料に関する独立した計測を行うべきである。