全日本女子、WWF(現WWE)、WCWなどで活躍したブル中野(43)が8日、都内で会見して、来年1月8日の44歳の誕生日に東京ドームシティホールで「女帝」と題した引退興行をすることを発表した。ブルは96年を最後に、翌97年に左ひざ靱帯(じんたい)を切断したこともあって試合をしていない。98年にはプロゴルファーを目指したが断念。その後は表舞台に出ることなく、昨年2月にキックボクサー青木大輔と結婚して、現在は東京・中野で小料理屋「中野のぶるちゃん」を経営している。

 ブルは「プロレスから離れ、ゴルフで挫折して、ブル中野という名前を使うのも、人前に出るのも嫌だった。結婚を機に前向きに生きていこうと思い、引退試合をしていないのが心残りだった」。引退興行は7試合を予定しているが、ブル自身はけがもあって出場しない。ただ、現役時代と同じ体形にするために59キロから100キロ目指して増量、現在85キロにまで戻している。

 90年に横浜文化体育館で伝説となった金網デスマッチを戦ったアジャ・コング(40)には、いの一番に試合出場をオファー。会見に出席したアジャは「ここまで来られたのは、中野さんのおかげ。たとえ、その日が自分の結婚式と重なっても駆けつける」と話した。