「当たったら寄付したい」 震災復興宝くじが発売開始
復興目的は阪神、新潟中越に続き3例目
収益の全額を東日本大震災の復興にあてる「東日本大震災復興宝くじ」が30日、全国で一斉に発売された。災害復興を目的とした宝くじの発売は、阪神大震災、新潟県中越地震に続いて3例目。
東京・中央の「西銀座チャンスセンター」で宝くじを20枚購入した東京都足立区の会社員、山崎武志さん(58)は、岩手県の実家が津波で流されたといい「収益はがれきの撤去などに使ってもらいたい。早く町をきれいにしてもらえれば」と話す。当たった場合、寄付にあてるつもりだ。
栃木県佐野市の会社員、松島靖さん(54)は100枚を購入。「もし当たったら被災地への寄付金と家のローン返済に充てたい」と笑顔。東京都台東区の主婦、青田時子さん(63)は「当せんは期待していない。全額を寄付したつもり」と話していた。
今回発売されるのは、1枚200円の宝くじ300億円分で、災害復興宝くじの発売額としては過去最高。142億円の収益金を見込み、被害が甚大だった岩手、宮城、福島の東北3県などを中心に9県2指定都市に配分する。賞金は1等3千万円で1等の前後賞が1千万円。発売期間は来月9日までで、抽せんは同11日に仙台市で行われる。