権力闘争ってすごいよね・・

今回の権力闘争のおもしろさは格別だすね。

菅直人首相が7月はじめに行った内閣改造。動かしたのはたった3人。「プレッシャーをかければポストがもらえるんじゃないか?」と思っていた反首相派をガン無視した。


<内閣改造>
(1) 松本龍復興担当相
(2) 浜田和幸復興担当政務官
(3) 細野豪志原発大臣
あと、(4)亀井静香氏に副総理就任を打診して断られてる。


自民党も、自分のところの一年生議員(浜田議員)を、政務官をエサに寝返りさせられたわけで、むっちゃ怒り心頭。まずは浜田議員を除名したけど、それくらいで怒りが収まるわけもない。どうやってこの恨みを晴らして見せようかあっ!
ってな感じ。



というわけで、民主党の反首相派と自民党の利害は完全に一致した。 → 「あの3人を潰せっ!」


たった3人しか内閣改造をしなかったのに、その3人が相次いでスキャンダルで辞任させられたら、菅さんもすぐにでもやめざるを得なくなる。エネルギー法案が通るまで、なんて悠長なことは言っていられなくなる。



で、“一人目”は既に完了した、というわけ。
“Mission complete 1/3”



★★★


映像(&音声)でみる松本復興担当大臣の暴言は「ありえない」レベルに思えるけど、あれが彼の「初めての暴言」とは思えないよね。

ということは、「今までも彼はずっとああいう物言いをしていたけれど、それは問題にはならなかった。でも今回は(なぜか)大きな問題になった」わけです。ポイントは暴言ではなく、「なぜ暴言が今回だけメディアに流れたか」、にあります。


たとえば今までメディアを抑えていた何かの力が、「今回は遠慮なく流せ」と寝返ったとかね。「東北地方のメディアに多大な影響力があり、はらわたが煮えくり返るほど菅首相に怒ってる人」がいて、「なんかあったらケツはオレがふいたる。安心して流せ。一社が報道したら他社がすぐに追随するから心配するな」と言った、、、、とかね。

まっとにかく、変わったのは松本大臣ではなく、「それを報道させる力・させない力」のほうだということ。
松本氏がわかってなかったのは、その辺なんじゃないかな。だから彼は“いつもどおり”に振舞った。


★★★


浜田議員に関しては、自民党側が既にきっちり照準を合わせてるでしょう。彼はつい最近「一年生議員として自民党に公認されて当選してる」んです。ってことは、選挙は自民党が全面的に支援したはずで、当然に自民党は彼の資金繰りから票の集め方まで把握してる。彼らは浜田議員の選挙の“す・べ・て”を知ってるってこと。

なので後は、「さて、どのスキャンダルからマスゴミに流せばいいか」だけの問題。

もちろん、漏らすと自民党自体が返り血を浴びかねない案件もあるから、全部が全部、明るみに出せるわけじゃない。ちゃんと「自分達の責任には発展しないけど、やばい話」を選んで順番に出していく必要がある。

まっ、ゆるゆると。


★★★


細野さんのスキャンダルを見つけるのは結構大変かもね。他の二人と違って一回痛い目にあってるから、ある程度はガードをしてるはず。


とは思うけど。



あの方面にゆるい人って、何度でもゆるかったりもするしね・・・


いや、知らんけど。


★★★


それにしても、副総理を断った亀井氏の権力闘争能力には感嘆する。あのバランス感覚は天災、じゃなかった、天才ですね。感心します。


というわけで、自民党と民主党(反首相派)の人たちとしては、残りの二人を“スキャンダル→辞任”に追い込むための陰謀策謀大作戦にお忙しいことと思います。楽しみ楽しみ。


そんじゃーねー!