この夏は、節電のためにも在宅勤務が増えるのではないか? という話があります。近々在宅勤務を始めるという米Lifehacker読者から、「オフィスにいる同僚や仕事仲間とうまくコラボできるツールを教えてほしい」という質問が来ました。そこで今回は、在宅勤務をうまくやるための心得とお役立ちツールをご紹介しましょう。
やむを得ない事情でもない限り、上司や仕事仲間から在宅勤務の同意を取り付けるのは容易ではないと思います。せっかくですから、この機会に「在宅勤務の方が効率よく仕事ができる」ということを証明しておきたいところです。
そのためにも、在宅勤務で効率よく仕事ができるツールは欠かせません。在宅だからといって、仕事仲間から孤立するのではなく、むしろどこにいるのか気付かれないくらい、自然な状態で在宅で仕事をすることもできます。
Photo by Logan Ignalis.■在宅勤務を始める前に
まず覚えておきたい大事なこととして、在宅勤務というのは、家にいても仕事をしていることに変わりはありません。常にそういう気分にはなれないかもしれませんので、「働いている」という気分になれるような場所を確保しましょう。でないと、家でのリラックスと仕事を分けるのが難しくなり、混乱してしまいます。家の中で仕事部屋を別に確保できない場合はデスクなど、仕事をする場所とそうでない場所をきっちりと分け、仕事が終わったら、そこから離れるようにしましょう。こうすると、精神的にもとてもいいです。
また、オフィスにいる仕事仲間や上司に、常に連絡が取れる手段をきちんと知らせておきましょう。どんな仕事をしているかにもよりますが、仕事の時間「オン」と、そうでない時間「オフ」の線引きを明確にしておいた方がいいです。在宅勤務を成功させるための一番大事な鍵は、コミュニケーションにあります。
■お役立ちツール会社が在宅勤務や社外勤務用のツールを持っていない場合は、無料のツールを使って同じようなことができます。例えば、Webカメラさえあれば『Skype』やGmailのビデオチャットを使って、会社にいる仕事仲間といつでも顔を見ながら話すことができます。Webカメラが無ければ、「Googleトーク」などのインスタントメッセージングサービスを使えば、仕事仲間といつでも意見交換ができ、つながっていられます。
「Campfire」や「HipChat」などのグループウェアサービスでも、バーチャルオフィスを使用する感覚で仕事仲間と一日中つながっていられます。アプリをチェックしたい人は、過去記事の「米LHオススメのビデオチャットアプリ5選+α」をどうぞ。
ドキュメントを共同編集したい時は、みなさんご存知の「Googleドキュメント」か「Zoho Docs」で簡単にドキュメントやファイルの共有ができます。仕事仲間の意見や感想を見ることもできますし、修正や変更も可能です。
パソコンの画面をどうしても誰かと共有しなければならない時は、「join.me」などの会議サービスをチェックしてみてください。自分のパソコンで作業をしている最中に、それを見ている会社にいる同僚とチャットができます。
■在宅勤務の心得
今回ご紹介したツールはどれもすばらしいものですが、これらを使いこなすことと同じくらい、一緒に働いている人たちと積極的にコミュニケーションをとることが大切だということも忘れないようにしましょう。上司は、あなたが家にいても会社と同じように仕事ができると信用してくれているのです。ですから、上司や仕事仲間とは定期的に連絡を取り、仕事の進捗をきちんと知らせましょう。くれぐれも連絡が取れないとか、何をやっているのか分からない...と思われないようにしてください。向こうから頻繁に連絡が入る時は、すでにそう思われて訝しがられているのかもしれません。
在宅勤務をする時は、家と仕事の境界線を明確にするだけでなく、仕事中であっても邪魔されたくない時があれば、それを明確に線引きしておきましょう。仕事に集中しなければならない時は、インスタントメッセンジャーのステイタスを「取り込み中」にしておき、終わったら元のステイタスに戻すようにします。カレンダーやスケジュールも、常に最新の状態に更新しておけば、空いているのか会議中なのかが誰にでも分かります。自分の状況を常に先回りして仕事仲間や同僚に知らせるようにしておけば、きちんと仕事をしているのだろうか? 今何をしているのだろうか? と怪しまれることもありません。
結局、在宅勤務に役立つツールは、在宅勤務に必要な要素の一部でしかありません。家でも会社でも働くということに変わりはなく、難しく考えすぎないようにすることが大切です。そのためにも、常にオープンでいて、会社にいる仕事仲間とコミュニケーションを取り続けることが必要です。先回りしたコミュニケーションができるようになれば、在宅勤務は誰にも邪魔されずに仕事ができる最高の環境でしょう。
Alan Henry(原文/訳:的野裕子)