検索朝刊・夕刊LIVEMyニュース日経会社情報人事ウオッチ
NIKKEI Prime

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

検索朝刊・夕刊LIVEMyニュース日経会社情報人事ウオッチ
NIKKEI Prime

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

検索朝刊・夕刊LIVEMyニュース日経会社情報人事ウオッチ
NIKKEI Prime

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

NIKKEI Primeについて

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

/

対話で輝くラジオの魅力 小島慶子さんに聞く

震災で存在感、生きることの曖昧さに光

詳しくはこちら

ラジオを巡る環境が大きく変化している。昨年12月にインターネット回線を使い、パソコンやスマートフォン上でラジオが聴けるサービス「ラジコ」が登場。また、震災以降、信頼できる情報源としても存在感を高めている。小島慶子さん(38)は昨年、テレビ局のアナウンサーからラジオパーソナリティーに転身。機転の利いた会話と温かい語り口で、幅広い聴取者の支持を得る。小島さんにラジオの魅力を聞いた。

 TBSラジオで2009年3月末から放送する「小島慶子 キラ☆キラ」は平日の午後1時から2時間半、曜日ごとにパートナーを変え、リスナーからのメールを基に展開する。情報発信型の番組が多い時間帯にあって、聴取者のメールのみに頼るのは「思い切った構成。小島さんだからこそできた」(担当する石垣富士男プロデューサー)という。わずかな情報から、ピンポイントで要点と面白さを見抜く力に定評がある。

正解より問いを

「ラジオは表現の手段が音声に限られるゆえ、会話を大切にするコンテンツが長くはぐくまれてきた。その会話を重視する"ラジオ的コンテンツ"が好きだ」

「生きるというのはあいまいさに耐えるということ。どんな問題にも白と黒、両面がある。メディアを通じて情報を出す時、正解を提示せねばと考えがちだが、現時点でそれができないことも多くある。それに対し、データと見解と生活者の実感を提示し、『あなたはどう思うか』『あなたならどうするか』と問う」

「そのあいまいさと向き合うことを、ラジオは昔から得意としてきた。忘れられかけていたその特性が、震災をきっかけに多くの人に再認識された」

 聴取者が定着するまで1年以上はかかるといわれるラジオ業界で、放送開始から約半年で聴取率首位を獲得。電通の柳川智学・ラジオ局チーフプランナーは「まさにパーソナリティーの"パーソナリティー"(人間性)で、聴取率が短期間に上がったまれな事例」と話す。緩急のついたしゃべりのうまさに加え、「弱さを認め、他人の気持ちをくみ取りたいという強い意識」(石垣氏)も人気の理由のようだ。

「こんな言葉や言い回しを使えば聞いてもらえる、という分かりやすいものはない。どんなありふれた言葉でつづられていても、そこになにがしか、一緒に生きていこうという差し出された手の存在を感じるものがあれば、不思議と共感を呼ぶのではないか」

 もともとはテレビ局のアナウンサーだったが、キラ☆キラ開始から1年2カ月後の10年6月に退社。以降「ラジオパーソナリティー」を名乗る。

「テレビがダメでラジオがいいという訳ではない。ただ、ラジオというメディアの中に高濃度で含まれている、人と人がつながる喜びや、会話を大切にする面白さ、チャレンジしがいのある場作りみたいなものを一生のなりわいとしていきたい。そのラジオ的コンテンツを通じて、1人でも2人でも励まされたり笑ってくれたりしたらうれしいし、それが私にとって居心地がいいということ」

ツイッターを活用

 昨年12月に「ラジコ」が開始。キラ☆キラは早い段階からHP内にツイッターを設置、番組内の3コーナーをポッドキャストに配信するなど、ネットに対応してきた。

「ポッドキャストは、まるでネット上にまいてある"ラジオの入り口"。かつては家の中にラジオがあり、兄弟など年長者に面白い番組を教えてもらって、聞き始めるというケースが多かった。でも今はラジオの受信機が普及しておらず、ポッドキャストで音源として聴く。それがラジオなのか、ユーストリームから取った音源なのか関係なく面白い話があることに気付く。そして、続きが聴きたくてラジオを聴くようになる人はいっぱいいる」

「ラジコで聴取環境が良くなり、仕事をしながら聴いているという人にも良く出会う。スマートフォンで聴くのか、学生さんもよく番組にツイートしてくれる」

 震災を機にラジオの価値が見直された。東北各地で小規模なコミュニティFMが立ち上がり、日常の情報を発信している。ラジオならではの役割が求められている。

「地域の生活情報を細かくフォローして出せるコミュニティFMなど、ミニコミサイズのメディアは生きていくためのインフラとなり、絶対に必要。資金面の援助も含めたバックアップ体制が欠かせない」

活躍の場は多岐にわたる。テレビにレギュラー出演するほか、"セレブ主婦"に人気のファッション誌「VERY」(光文社)でエッセーを連載。週刊『プレイボーイ』から月刊『文芸春秋』まで、硬軟問わないマルチな活躍に注目が集まる。
 VERYでは、1ページのみのエッセーが読者アンケートで常に上位に入る人気コンテンツに。担当編集者の米山淳氏は「読者がうすうす感じていることをずばりと言ってくれ、すかっとするようだ」と理由を分析する。3月には自著「ラジオの魂」が、6月には番組を特集した書籍が相次いで刊行された。

「会社を辞め、アナウンサーも廃業したという意味で、ラジオパーソナリティーを名乗っているが、『会話の場を作る』のは、ラジオでなければできないわけではなく、文章でもテレビでもできること。私の文章は非常にラジオっぽいし、テレビにも同じ気持ちで臨んでいる。『私はこう思う。では、あなたはどう思いますか』と」

(松本史)

 こじま・けいこ 1972年オーストラリア生まれ。学習院大学法学部卒業後、95年TBSにアナウンサーとして入社、テレビ・ラジオで活躍。98年から2002年まで、TBSラジオの「BATTLE TALK RADIO アクセス」のナビゲーターを務め、99年、ギャラクシーDJパーソナリティ賞受賞。09年3月末から同ラジオの昼の帯番組「小島慶子 キラ☆キラ」のメーンパーソナリティー。10年6月にTBSを退社、ラジオパーソナリティーに。テレビ、エッセーなどでも活躍。

〔2011年7月6日付日経MJ「ブームを語る」に掲載〕

春割ですべての記事が読み放題
有料会員が2カ月無料

有料会員限定
キーワード登録であなたの
重要なニュースを
ハイライト
登録したキーワードに該当する記事が紙面ビューアー上で赤い線に囲まれて表示されている画面例
日経電子版 紙面ビューアー
詳しくはこちら

関連企業・業界

セレクション

トレンドウオッチ

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
春割で無料体験するログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
春割で無料体験するログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
春割で無料体験するログイン
図表を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した図表はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
春割で無料体験するログイン

権限不足のため、フォローできません

ニュースレターを登録すると続きが読めます(無料)

ご登録いただいたメールアドレス宛てにニュースレターの配信と日経電子版のキャンペーン情報などをお送りします(登録後の配信解除も可能です)。これらメール配信の目的に限りメールアドレスを利用します。日経IDなどその他のサービスに自動で登録されることはありません。

ご登録ありがとうございました。

入力いただいたメールアドレスにメールを送付しました。メールのリンクをクリックすると記事全文をお読みいただけます。

登録できませんでした。

エラーが発生し、登録できませんでした。

登録できませんでした。

ニュースレターの登録に失敗しました。ご覧頂いている記事は、対象外になっています。

登録済みです。

入力いただきましたメールアドレスは既に登録済みとなっております。ニュースレターの配信をお待ち下さい。

_

_

_