少し前にギズでマウスが「共感」や「嫉妬」するかも知れないという研究を紹介しましたが、今度はザリガニのお話です。
ザリガニというと...かつてワンパクな少年や少女だった皆さんは、アメリカザリガニがなじみ深いんじゃないでしょうか。そのザリガニが自ら歩き出す時に何らかの「意志」を持っているかも知れないことが、北海道大学の加賀谷勝史さんの解析で分かったそうですよ。
神経科学の研究では、ヒトなどが持つ「意志」のメカニズムを解明する鍵が、脳内の特定部位で起こる準備活動にあると考えられてきたようです。というのも、動物が自発的に行動を開始する前には、準備活動が先行して行われるからのようですね。
ザリガニが「意志」を持っているかも知れない...という話も実は、この準備活動が大きく関係しているようです。
上の図のように、ザリガニが自発的に歩き始めるより前に、1、2歩分位先行して活動が変化する神経細胞が発見されました。この細胞が準備活動に関わっている様子として、歩行開始前や直前の方が活動が活発になっていることが、図からも読み取れますね。
今回の研究成果で、ザリガニが行動を開始する前に何らかの準備活動をしている可能性が高い...というところまで分かりました。
今後、ザリガニの準備活動の仕組みが解明できれば、ザリガニ程度? の「意志」を持ったロボットなら作ることも可能になるかも知れませんね。
Photo by Monica R.
随意行動を準備する脳内神経活動をザリガニで発見[北海道大学]
(KENTA)