減量したい方、自分をだましてみませんか? 空腹なのに、お腹いっぱいだと自分の体をだますことはできませんが、健康的な野菜や果物を食べながら、高カロリーの太りそうな食事を食べる時と同じような満足感を得られるように、脳をだますことはできるそうです!

エール大学の研究者の研究結果によると、人間に食べ物に関する嘘をつくことは減量に有効だそうです。

 食後の満腹感は、食べ続けるかどうかを決める重要な感覚です。しかし、満腹感と実際にどれだけ胃袋を食べ物が満たしているかは大分異なります。そこで、低脂肪の食べごたえのそれほどない食べ物を、めったにない絶品料理だと自分に言い聞かせるのです。

この提案は、エール大学の食糧政策と肥満を研究するラッドセンターの研究結果を論拠としています。ラッドセンターでは、2組のグループに380カロリーのミルクシェイクを渡す実験を実施。1組には「140カロリー」だと伝え、もう1組には「640カロリー」だと伝えました。そして、研究者は各グループのグレリンという、血中にある空腹感と関係のあるホルモンレベルを調査しました。食べ始める直前にグレリンのレベルは高くなり、食べ終わるとグレリンのレベルは下がります。

実験の結果、640カロリーのミルクシェイクを飲んでいると伝えられたグループの人たちのグレリンのレベルは、140カロリーだと伝えられた人に比べ、非常に低かったそうです。140カロリーだと伝えられたグループの人たちのグレリンのレベルはほとんど変わらず、この状態では、そのまま食べ続ける可能性が高いと考えられました。

生化学では、空腹感に関する研究結果がこのように明らかになったのですが、問題はこの研究結果を人々の減量にどのように活かすかです。実際にやってみた時を想像すると...セロリのスティックを食べながら、それが本当に高価で満足感を与えてくれるものだと考えるよう努力する...なんて絵が浮かんできます。

さらにこの研究では、自分でカロリーを間違えるように仕向けた場合、グレリンのレベルが変わるかどうかは明らかになっていません。減量のために嘘をつくなら、まわりの協力をお願いして、あなたが本当は何カロリーのものを食べているか分からない状況を常に作らなければなりません。

ちょっとやりすぎ??? と感じるかもしれませんが、やりすぎのダイエットを探せばもっととんでもない方法は存在するので、それらに比べれば、ずっと理にかなった方法かもしれません。

Health Psychology via Discoblog. Image via.

Alasdair Wilkins(原文/訳:曽我美穂)