Jakub Stastnyさんは、一日を管理するのが難しくなっていました。延々と続くToDoリストはストレスになり、その結果、さまざまな作業がどんどん先送りになり、頭を切り替えて仕事をするのにも疲れきって、どの仕事も終わらせられないような気持ちになっていたそうです。

数週間後、彼はあることにひらめき、それを「3+2の法則」と名付けました。

 ■延々と続くタスクリストによるストレス

現代では、ほとんどの人が終わらないかと思うような延々と続くタスクリストのせいで、精神的に参ってしまっています。朝起きて、仕事を始めて、働いて働いて働いて、一日の終わりに自分が何もしていないことに気付きます。もちろん、働いてはいたのですが、何かを終わらせたという感覚がないのです。本当にもどかしく、やりきれない気持ちになります。

延々と続くタスクリストがあると、仕事をズルズルと先送りにしがちです。自分でも仕事が進んでいるのか分からないような時に、なぜそんなことをしてしまうのでしょう? 一日中働くことになるかもしれないのに、なぜそんなことをしてしまうのでしょう?

そのような人は、自分がその日に達成したことや、トンネルの向こうに光が見えているということを、確認する必要があります。自分のための時間もちゃんと持てる、ということを知る必要があります。どこかで聞いたことがあるような話ですか? しかし、こんなことに何年も悩まされている人は多いと思います。

■3+2の法則

朝、その日にできることを「A」「B」「C」「D」と4つ思い浮かべます。しかし、「B」がなかなかうまくいかず、予想以上に時間がかかってしまうとしましょう。続いて「C」も終わらせることができず、何もきちんとできなかったような気持ちになっていくとします。しかし、それでもいいのです。非現実的な期待を持つのではなく、自分にできるのは「大きな3つのことと小さな2つのこと」だけだ、ということを認めましょう。それを行うのが一日というものです。

このルールを思いついてから、Jakubさんは「3+2」の仕事が終わればハッピーな気持ちになり、タスクリストのうち7つを終わらせることができなくても、どんよりした気持ちにならなくなったそうです。この法則を実行するのには、インデックスカードを使っているとか。毎朝机についたら、その日にやりたい3つの大きな仕事と、2つの小さな仕事を書き出します。大きな仕事は、2〜3時間かかるようなもの、小さな仕事は、20分程度の時間で終わるものです。その結果、Jakubさんは

  • 以前ほど仕事を先送りにしなくなり、よりたくさんの仕事を片付けられるようになった。
  • 仕事だけでなく、自分がやっているどんなことにも、より集中できるようになった。
  • この法則なら、一日のうちに仕事を切り替える回数が少ないので、頭を切り替えることが驚くほど簡単になった。
  • 燃え尽きることを避けられようになった。
  • 仕事とプライベートのパランスがよくなった。


とのことです。

■頭の切り替えがポイント

Jakubさんは、頭をどうやって切り替えるかという問題に、常に悩まされてきたそうです。終わったことや先のことを考えてしまい、その結果今やっていることにまったく集中できず、どの仕事もきちんと終わらない、という状態だったとか。時には頭を切り替えるのに時間がかかりすぎて、その仕事のことがまったく考えられず、もう一度仕事の流れに乗るのに何時間もかかっていたそうです。

「3+2の法則」は、いかに集中するかというルールです。タスクリストのすべての項目について頭を悩ませる必要はなく、5つのことに取り組むだけでいいのです。最初の仕事をやっている時は、完全にその仕事だけに集中して、他の仕事のことは考えないようにしましょう。その日にやる仕事に入っていない、プロジェクトXといった他の仕事についても考える必要はありません。だからこそ、一つの仕事が終わったらすぐに切り替えられるのです。5つのタスクをこなすのに、4回以上頭を切り替えることはありません

いかがでしたか? 切り替える回数が少ないとはいえ、いかに頭を簡単に切り替えるかを考えていると、悩ましくも思えますが、とにかく切り替えるしかありません! 毎日2つの大きな仕事を抱えているとして、最初に1つの大きな仕事を片付けれられれば、もう一つの仕事もできるでしょう。時間を効率よく使えるようになるはずです。

よりたくさんの仕事ができるようになると、プライベートも充実し、どんどんハッピーになっていきます。この法則が、読者の皆様にも効くことを祈ります。

The 3 + 2 Rule | 101 Ideas

Jakub Stastny(原文/訳:的野裕子)