北朝鮮の弔問、延べ2億6千万人に 人口の10倍超
朝鮮中央通信が報じる
北朝鮮の朝鮮中央通信は金正日総書記の死去を発表した19日から29日までの間に延べ2億6千万人の軍人、労働者、学生が弔意を表したと報じた。朝鮮通信(東京)が伝えた。北朝鮮の人口は約2450万人と推定されている。11日間で1人当たり10回以上弔問した計算になり、虚偽の可能性が高い。市民が悲嘆していると強調することにより、体制に揺るぎがないと示す狙いがあるとみられる。
1994年に金日成主席が死去した際は2億1200万人と公表していた。集計方法は示しておらず、平壌での一連の追悼行事や地方に設けた弔問所への来訪者を指すものとみられる。
これに先立ち朝鮮中央通信は25日「全国の弔問所に温かい飲み物を提供する売店を約3万カ所、医療所を約1万カ所設置した」と報道。金正恩(キム・ジョンウン)党中央軍事委員会副委員長が「寒い天気の中、弔問所を訪れる人民を思って講じた」などと説明していた。(ソウル=尾島島雄)