【4月21日 AFP】米アップル(Apple)は20日、「次世代iPhone(アイフォーン)」の試作品を入手し情報をウェブサイトで公開したギズモード(Gizmodo)に対し、試作品の返却を要請した。アップルは、新製品の発表まで情報を一切公開しない秘密主義で知られる。
 
 ITブログサイト、ギズモードは「次世代iPhone」と見られる多機能携帯電話の詳細情報と写真をウェブサイトに掲載。iPhone端末については、アップル本社がある米カリフォルニア(California)州クパティーノ(Cupertino)に近いレッドウッド・シティ(Redwood City)のバーで、身元不明の人物から購入したと説明していた。

 さらに、ギズモードが明らかにした詳細によると、この端末を紛失したのはソフトウェア開発技術者のグレイ・パウエル(Gray Powell)さん(27)。前月18日、自身の誕生日でレッドウッド・シティのバーを訪れた際に「iPhone 3GS」に似せた試作品を持参したが、そのまま椅子に置き忘れて帰ってしまった。だが、パウエルさんは試作品を引き取りに来ず、ギズモードはパウエルさんの隣で飲んでいたという人物から、試作品を買わないかとの電話を受けたという。

 ギズモードのブライアン・ラム(Brian Lam)編集長によると、同社がウェブサイトで「次世代iPhone」の詳細を公開した同日、アップルの法務部から試作品の返却を求める書簡が届いた。これに対し、ラム氏は、「一刻も早く『次世代iPhone』を使ってみたいので、試作品は喜んでお返しする」と返答したという。(c)AFP/Chris Lefkow